【北九州市小倉南区】皆さんに伝えたい!横代地区で地域防災力を高める防災教育イベント「よこしろ防災チャレンジ」とは?
北九州市小倉南区には26の校区・地区自治連合会があり、概ね小学校区内の町内自治会で構成されています。
そのひとつである横代地区は、多くの方が訪れている花農丘公園や高倉八幡神社、壇之浦の合戦で敗北した平家一門が落ちのびたという口伝のある隠蓑(安徳天皇御陵)、JR石田駅などがある校区です。
近年の豪雨災害や地震災害の頻発化により防災意識が高まっている中、小倉南区横代地区で、学校・地域・民間が連携して取り組んでいる防災教育イベントをご存じでしょうか?
「よこしろ防災チャレンジ」
「よこしろ防災チャレンジ」とは、2013年から小倉南区横代地区で毎年実施されている防災教育イベント。
年に一回、横代市民センターを拠点に学校・地域・民間や北九州市の大学生団体、NPO等が協力して行われています。
実は過去に大きな自然災害に見舞われたことがなかった横代地区。2011年に起きた東日本大震災をきっかけに、元海上自衛隊員で当時、横代中学校のPTA会長をされていた藤澤健児さんやまちづくり協議会の方などが「よこしろ防災チャレンジ」を立ち上げました。
今年(2024年)の「よこしろ防災チャレンジ」の様子をご紹介♪
2024年6月1日(土)に行われた「よこしろ防災チャレンジ」。
横代地区に住んでいる小・中学生、約900人が様々な防災体験を実施しました。
横代小学校では、小学1年生と小学2年生は防災グッズ作りを体験。
事前指導を受けた中学3年生が作業を教えながら、新聞紙で簡易スリッパやごみ袋でポンチョ作りをしました。
横代小学校の運動場では小学4年生と中学3年生が、避難所で使用するテント設営を体験し、体育館では小学6年生と中学2年生が、北九州市立大学 防犯防災プロジェクト MATE’sを講師に迎え、消火バケツリレー等の防災活動をゲーム形式で体験しました。
横代中学校の体育館では、小学5年生と中学1年生が災害時の行動をイメージし避難所運営を体験する「リアルHUG」が行われました。
横代市民センターでは、小学3年生が横代地区の災害体験の話を聞いた後、小倉南消防隊員の方々と避難所体験をしました。
布を使って応急担架を作り搬送訓練をしたり、災害時や非常時に役立つロープワークを学んだそうです。
小学5年生と中学1年生を8班に分け、それぞれが特製マップを頼りに4つのポイントずつ散策して回る「ブラヨコシロ」。
ブラヨコシロでは、横代校区内で災害時になどに危険な場所や避難場所、石田交番、JR石田駅近くにある、小倉東断層を探索します。
小倉東断層は福岡県北九州市小倉北区から北九州市小倉南区にかけて分布する右横ずれ断層で、地表で認められる長さは約13km!実際に小倉東断層を見ることで地震に対する意識を高めることができそうですね!
2013年から始まった「よこしろ防災チャレンジ」
子ども達は小学1年生~中学3年生までの9年間、進級とともに違うプログラムを体験しながら、「支援される側」から「支援する側」に立場が変わっていく事で地域防災力を高めることができており、2020年に総務省消防庁が主催する「第24回防災まちづくり大賞」の「日本防火・防火協会長」を受賞しています。
横代市民センターの桝本館長に話を伺うと、「今年(2024年)で10回目を迎え、横代地区の一大イベントになっています。最近では地域住民だけでなく卒業生が運営に携わってくれるようになりました。その一方で、高齢化など様々な理由で運営に携わってくれる方が減っています。」と運営していく課題を教えてくださいました。
体験の主体は小・中学生ですが、運営スタッフで携わることでも様々な防災知識を身につけることができる「よこしろ防災チャレンジ」。
この取り組みがずっと続き、横代校区だけでなく進学、就職した先で役に立つことを期待したいですね!
★横代市民センター 桝本館長、取材対応ありがとうございます。
横代市民センターはこのあたり